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February 01, 2005

アウシュビッツ解放60周年

先週は1945年にアウシュビッツ強制収容所が解放されてから丁度60年ということで記念式典が行なわれていた。会場にはアウシュビッツを初めとするいわゆる「絶滅収容所」で運良く生き永らえた人たちが多数参列していた。この人たちの年齢などを考えて、10年毎の大きな式典は今回が最後になるという。

アウシュビッツは東部戦線に位置していたので、結果としてソ連軍が解放した。そのため今回もロシアのプーチン大統領がキーメンバーとして参加していた。当時のソ連には何千もの「強制収容所」があった。そこは「絶滅収容所」のように民族の抹殺を狙ったものでないとしても、無実の囚人が過酷な労働をさせられ何百万人という人が命を落としていた。それでいてソ連は「解放者」として遇されるのだから、何だか「ミイラ取りがミイラ」のようでしっくり来ない。

それからこの手の話で不思議に感じるのは、加害者側の証言がほとんど出てこないことである。例えば「アウシュビッツでガス室の管理をしていました」、「囚人の護送と懲罰を担当していました、」というような人は何十人いや何百人もいた筈である。もちろん彼らは上から言われた通りに仕事をしていただけだろうが、その証言で戦犯になってしまうので敢えて真実を話そうとする人は少ないのだろう。それでもそれを承知で本当にあったことを勇気を持って話す人がいても良いような気がする。結局歴史の記録が曖昧になって、一部の誇張や誤った認識がまかり通ってしまう恐れがあるのだ。

まあ「真実を明らかにする事が一番正しい」というのが、必ずしも最も受け容れられる考え方とは限らないのが世の常である。過去からはやはり教訓を出すことがまず一番であると思う。

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