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February 12, 2005

シューベルト 交響曲第7番ハ長調「ザ・グレイト」

最近この曲が「マイ・ブーム」である。

クラシック音楽を聴き始めてからもう30年にもなるが、特にメジャーな曲でも意外と知らないものがまだある。そのためあまり縁のない歌曲や室内楽の分野はさておき、もっぱら聴いているオーケストラの分野でも偶に新鮮な発見があったりする。今回はこの「ザ・グレイト」がそれだ。

昨年末にスペインを旅行中に偶々聞いていたFM局から何故か心を打つメロディーが流れてきた。曲名は分からないがロマン派風の緩やかな緩楽章は、最初はメンデルスゾーンを思わせた。ところが次に聞こえてきたスケルツォの出だしで「ザ・グレイト」と判明。そのメロディーは知っていたが、トリオの部分がまさに「グレート」に響き、更にフィナーレの雄大さも強く心に残った。

早速訪問先のグラナダの街でCDを買って帰国後に聴いてみた。ギュンター・ヴァント指揮ベルリン・フィルのライブ録音だ。この曲はシューベルトがその死の年(1828年)に書き上げたとのことだが、「歌曲王」である彼らしく純粋な「歌」が随所に聞こえてくる。これは主題を強力に提示するベートーヴェンや、民族色がそれとなく感じられるドヴォルジャークとは違った感じだ。また「未完成交響曲」の静的で荘重なイメージとは対称的な雄大で歓喜に溢れんばかりの躍動感は、シューベルトの音楽家としての広がりを感じさせてくれる。第二楽章以降「これでもか」とズンズン押してきて(かといってしつこいわけでない。)、最後のフィナーレ(何故かシベリウスの「カレリア組曲」に似ている。真似られたか?)でその高揚は頂点に達する。うーむ、何回聴いても良い曲だ。

オラニエ公はどちらかというと短調志向で、今までチャイコフスキーやドヴォルジャーク等に傾注するきらいがあり、シューベルトの長調の交響曲は一種のエア・ポケットに入っていた感じがする。本当に嬉しい「出会い」だ。今度はどこかの演奏会でこの曲を聴いてみたい。

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