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February 22, 2005

映画「トロイ」

タイトルの映画をビデオ(日本語字幕)で見た。

これは約3000年前にギリシャとトロイとの間に起こったトロイ戦争を題材にした映画。紀元前の史実をベースにした映画としては最近公開された「アレキサンダー」もそうだが、この「アレクサンダー」はかなり史実にかなり忠実なようである。一方「トロイ」は更に時代が数百年以上も遡って史実がハッキリせず、ホメロスの叙事詩「イーリアス」がその原典になっているので、かなり「融通が効く」ということが理解できた。つまりこの映画では今まで聞いていた話とは違う展開がアリアリなのである。

例えばオラニエ公の記憶では、というか「イーリアス」の物語では戦いは10年単位で続いたとされている。難攻不落の要塞がようやく木馬のトリックで陥落したはずである。ところがこの現代版「トロイ戦争」はわずか半月ぐらいで決着が付いている。しかもそのうちの12日間は服喪による休戦期間だ。

アガメムノン、メネラオスの兄弟の話も違っている。まず弟のメネラオスはヘクトルの手に掛かって死ぬと言う話は聞いたことが無い。また兄アガメムノンはトロイ征服の凱旋帰国を果たするものの、留守中に密通をしていた王妃の相手によって殺されるはずなので、トロイの神殿であえなく死ぬというのも初めての話だった。

つまりこの映画は「愛のための戦い」あるいは「戦士としての名誉と誇り」といった現代にも通じるヒューマンなテーマを歴史物語の中に訴えるもので、その題材としてトロイ戦争、演技者としてブラッド・ピットを主役に持ってきたということである。当たり前と言えばそれまでだが、史実を追いかけながら見ていると途中で「あれ?」ということになるのでご用心。

アキレス役のブラッド・ピットよりも、トロイの王子へクトル役の人(エリック・バナ)の方が、より名誉を重んじるギリシャ戦士として好演していた。「木馬」のところ以降が意外とあっさり進んでしまったが、2時間40分を越える大作としては前の日に見た「JFK」よりも見ごたえがあって印象に強く残った。

ロケ地として昨年の夏に旅行したマルタ島が使われていたようだが、どこがそうだかはハッキリとは分からなかった。確かにあの島には石造りの要塞や建物が沢山あったので、地中海性の気候といいトロイのロケには適していたのだろう。

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