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November 18, 2006

「オペラ座の怪人」 in ロンドン

ロンドンへの小旅行。イベント「その2」は本場ロンドンのミュージカル鑑賞である。ブロード・ウェイと双璧とも言われるここロンドンのウェスト・エンド。今日もまたミュージカル見学の大勢の観光客で賑わいを見せている。普段羊や牛を沢山見掛ける生活に慣れてしまうと、こうした都会的な状況の中にいるだけで疲れてしまいそう。それだけ人も集まればレベルの高い文化が栄えるのは古からの慣わしで、ここからは「ミュージカル」という強力な文化が発信されているのである。

しかし考えてみるとクラシック音楽についてはロンドンという地はインパクトが弱い。作曲家もドイツ出身のヘンデル、「威風堂々」で有名なエルガー、学校の音楽の時間に聞いた「青少年のための管弦楽入門」のブリテンあたりがイングランド代表と呼べそうだが、ドイツやオーストリア、フランスに比べてかなり見劣りする。オーケストラも然りで同じ「首都のフィルハーモニー」でも、ロンドン・フィルとベルリン・フィルやウィーン・フィルでは大きな違いがある。やはりアメリカに近いので、より大衆に訴える文化(例えば映画、ポップス、ミュージカル等)の方が向いているのであろうか。

そんな長い前置きはさておき、やって来ましたその名は「Her Majesty Theatre」。今日のというかここの演目はあの有名な「Phantom of the Opera(オペラ座の怪人)」。オラニエ夫人の強力な薦めで何とか確保した2枚のチケットを握り締めて開演45分前には到着。カクテルなんぞを口にしていざ開演。座席は前から2列目と迫力も期待できそうだ。

ミュージカルは初心者のオラニエ公。いきなり迫力溢れるメイン・テーマと共に目の前をシャンデリアがせり上がって行ってビックリ。歌での進行やオーケストラの生演奏はオペラと同じだが、マイクも使う上に曲もより感情的でムーディである。劇中劇でオペラやバレエが演じられていたこともあって、少々頭の中は混乱気味。だが速いストーリー展開の中で、ファントム役の甘いテノールの声が切ない感情をよく表現し、名曲と呼ばれる聞かせどころのアリアも入る頃には、他のことをすべて忘れてこの世界に引き込まれている自分を発見。オラニエ夫人が強く薦めただけのことはある。

キャスティングで面白かったのはラウル子爵というヒロインの恋人役。「私は白馬の王子」と顔に書いてあるような、い・か・に・もという役者さん。ちょっと頼りなげな感じがまた何とも言えない。また劇中オペラのプリ・マドンナ役(カルロッタ)の人は一昔前のオペラ歌手のような貫禄の体型で、歌部門では他を圧倒。そのせいかヒロイン役は今ひとつ線が細く感じられてしまった。

ストーリーは事前にネットで検索して読んでおいたので大体分かったが、やはり英語がしっかり聞き取れればもっと感動できたのだろう。特に「怪人」がかなり「ストーカー」のように感じられてしまったのはそのせいに違いない。こうなったら年末にでも日本公演でももう一度見て確認をしたいと思った、ロンドンでのミュージカル体験であった。


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